負電圧・高電圧(40V/80V)対応! 高精度 電流センスアンプ 2025/04/21 Rohm
Analog
2025年3月25日
<要旨>
ローム株式会社(本社:京都市)は、車載信頼性規格AEC-Q100*1準拠の高精度電流センスアンプ「BD1423xFVJ-C」および「BD1422xG-C」を開発しました。TSSOP-B8Jパッケージを採用する「BD1423xFVJ-C」は、+80Vの入力電圧に対応しており、48V電源で駆動するDC-DCコンバータ、冗長電源、補機バッテリー、電動コンプレッサなどの高電圧環境向けに適しています。ゲイン設定別に「BD14230FVJ-C」「BD14231FVJ-C」「BD14232FVJ-C」の3機種を用意しています。また、小型のSSOP6パッケージを採用する「BD1422xG-C」は、+40Vの入力電圧に対応しています。ボディやドライブ系ドメインで使用される5V/12V駆動の電源ネットワークにおける電流監視や保護(過電流検出)など、省スペース設計が求められる車載機器に最適です。こちらもゲイン設定別に、「BD14220G-C」「BD14221G-C」「BD14222G-C」の3機種をラインアップしています。
電流センスアンプは、回路に流れる電流を間接的に測定するための増幅器です。シャント抵抗器*2で発生する微小な電圧降下を増幅することで、測定可能な電圧信号に変換する役割を果たしており、システムの制御や監視などに利用されます。
新製品は、オペアンプとディスクリート部品を組み合わせた従来のオペアンプ回路構成をワンパッケージ化することで、省スペース化を実現しました。シャント抵抗器を接続するだけで電流検出が可能です。また、入力段にチョッパーアンプ*3、後段にオートゼロアンプ*4を採用した2段アンプ構成を採用。ゲイン精度を決定する抵抗をIC内部でマッチングさせることで、温度変化の影響を抑えつつ、±1%の高精度で安定した電流検出が可能です。
加えて、ノイズ対策用のRCフィルタ回路を外付けしても電流検出精度が維持されるため、設計工数の削減にも寄与します。さらに、-14Vの負耐圧を備え、逆起電力、逆接続、負電圧入力に対応。電動車両(xEV)などで使用される48V電源に対応した+80Vの入力電圧品もラインアップに加え、車載用途の多様なニーズに応えます。
新製品は、2025年2月より量産(サンプル価格450円/個:税抜)を開始し、当面は月産10万個の体制で供給予定です。生産拠点は前工程がローム浜松株式会社(浜松市)、後工程がROHM Integrated Systems (Thailand)Co., Ltd.(タイ)およびROHM Electronics Philippines, Inc.(フィリピン)です。インターネット販売も開始しており、コアスタッフ™オンラインやチップワンストップ™などから購入することができます。また、アプリケーション設計時の評価がすぐできるように、評価用ボードも準備しました。今後もロームは、車載機器で求められる高精度化、信頼性向上に貢献する最適なソリューションを提供していきます。
<背景>
近年、車載市場では従来の5V/12V電源に加え、電動車両の普及に伴い48V電源で駆動するシステムの搭載が増えています。さらに、多機能化が進むにつれて、さまざまなアプリケーションにおける監視・制御の必要性が高まる中で、高精度な電流検出が重要視されています。
ロームの車載対応電流センスアンプは、今まで培ってきたアナログ技術によりこれらの市場要求に応え、高精度かつ、負耐圧、高耐圧に対応した電流検出を実現。電動車両など車載アプリケーションの安全性と信頼性向上に寄与します。
詳しくはこちらをご覧下さい。
Companies Website:
http://www.rohm.co.jp/
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