Nexperia、D2PAK-7に封止された車載規格準拠の業界トップクラスの1200Vシリコン・カーバイドMOSFETを発表
2025/05/19ネクスぺリア
电源/电力
AEC-Q101準拠のSMDデバイスは比類のない熱安定性と組み立てにおける利便性を兼備
2025年5月16日
NexperiaはRDS(on)値が30、40、60mΩの効率性と堅牢性に優れた車載用シリコン・カーバイド(SiC)MOSFET製品を発表しました。新製品(NSF030120D7A0-Q、NSF040120D7A1-Q、NSF060120D7A0-Q)は業界トップクラスの性能指数(FoM)を特長としており、以前は産業グレード製品として提供されていましたが、今回新たにAEC-Q101認証を取得しました。本製品は電気自動車(EV)の車載充電器(OBC)やトラクション・インバータ、DC-DCコンバータ、暖房換気空調システム(HVAC)などの車載用途に最適です。これらのスイッチ製品はD2PAK-7表面実装パッケージに封止されており、スルーホール製品よりも自動組立作業に適しています。
RDS(on)は導通損失に影響するため、SiC MOSFETにおいて重要な性能パラメータとされています。しかし、公称値ばかりに注目すると、デバイスの動作温度の上昇に伴ってその値が100%以上増加するという事実を見落としてしまい、大幅な導通損失が発生することになります。SMDに封止されたデバイスはPCBに放熱されるため、スルーホールに封止されたデバイスよりも温度安定性が重要視されます。現在入手可能な多くのSiCデバイスにおいて温度上昇による性能低下が問題となっている現状を踏まえ、Nexperiaでは革新的なプロセス技術を活用して25℃から175℃に上昇してもRDS(on)公称値の上げ幅がわずか38%という業界トップクラスの温度安定性を持つ新しいSiC MOSFETを開発しました。そのため、Nexperiaの製品は25°CでのRDS(on)定格値が他社製品よりも高めであっても、性能を損なうことなく、より高い出力のアプリケーションに対応することができます。
SVP 兼 ワイド・バンドギャップ、IGBT&モジュール(WIM)事業部責任者のEdoardo Merliは「NexperiaのSiC MOSFETはこのような特長を持っているため、同等のRDS(on)定格値を持つ他社製品よりも高い出力を得ることができ、お客様にとっては半導体レベルで明確なコスト・メリットがあります」と述べ、さらに「冷却要件の緩和、受動部品の小型化、効率の向上により設計の自由度が広がり、総所有コストも低く抑えることができます。新製品が車載市場に提供できるようになったことを非常に嬉しく思っています。性能と効率の面でメリットがある私たちの新製品を採用していただければ、次世代車両の設計で大きな違いが生まれます」と語りました。
Nexperiaは2025年中にRDS(on) が17mΩと80mΩのSiC MOSFETの車載準拠バージョンもリリースする予定です。
Nexperiaについて
オランダに本社を置くNexperiaはヨーロッパの豊かな歴史を持ち、欧州、アジア、米国で15,000人以上の従業員を擁するグローバル半導体企業です。Nexperiaは必要不可欠な半導体の開発・製造におけるエキスパートとして、自動車、産業からモバイル、コンシューマ向けアプリケーションまで、世界のほぼすべての電子機器の基本機能を実現する部品を提供しています。世界のお客様に向けてサービスを提供しており、製品の年間出荷台数は1,000億以上に及びます。Nexperiaの製品はプロセス、サイズ、消費電力、性能における効率性のベンチマークとして高い評価を得ています。Nexperiaは革新性、効率性、持続可能性、厳しい業界要件への対応に注力しており、そのことは充実したIPポートフォリオ、製品ラインナップの拡充、IATF16949、ISO9001、ISO14001、ISO45001規格への準拠に現れています。
Nexperia: Efficiency wins.
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